「日本人<外国人」?外国人の受入れについて
こんばんは。
マリアです。
今日デンマークのニュースサイトでいくつかの議論の記事を読んでいましたが、その議論のテーマが日本にも思い当たることろがあったので今日はそのことについて書いてみます。
タイトルがちょっと刺激的な気もしますね 汗
でも、私はそのくらい心配しているからこそこんなタイトルにしてみました。
それと、この記事は誤解を受けないようできれば最初から最後まで文章を読んでほしいです。
テレビや新聞やインターネットでも、外国人の受け入れが話題になっている時だからこそ日本に住む外国人の意見の1つとして参考にしていただけると嬉しいです。
私がデンマーク語で読んでいた記事の内容は、外国人の受け入れについてでした。
最近はグローバルな社会とか国際化とかで、日本に旅行や仕事で来る外国人や日本に住む外国人が増えてきています。
今回は旅行や出張で来る外国人ではなくて、移民として日本に住む外国人について書きたいと思います。
今ではデンマークは世界でもかなり厳しい移民制度の国となりましたが、日本がグローバルな社会などの言葉をたくさん使うよりもずっと前はかなり簡単に外国人が移民できる制度でした。
なぜここまで厳しくなったかはいくつもの事情が重なっていたりとても複雑なので、今回はとても簡単に説明します。
本当に簡単に説明すると、外国人のデンマーク社会へ適応に関して問題があったからです。
デンマークは税金が高い分福祉が充実しています。
学校も病院もタダです。
なので、特に社会が不安定な国で外国に移住したい人にはとても魅力的な国です。
そして、たくさんの外国人がデンマークに移住してきました。
違う宗教や人種、様々な人たちがデンマークに集まりました。
デンマーク政府もただ受け入れるだけではなく、デンマークの社会にしっかり適応できるようたくさんの施設や機会も作って国民みんなで支援してきました。
そうしてデンマークに来た外国人の多くは、デンマーク語やデンマークの文化を学んで違う背景を持っていてもデンマークで何の問題もなく生活しています。
だからこそデンマークでは、見た目がデンマークにずっと住んでいたヨーロッパ系の人ではない人でも話すときは最初はデンマーク語で話しかけます。
デンマーク人であることは見た目や宗教ではなくて、デンマークという社会で真面目に生活することだからです。
でもその一方、一部の移民をしてきた人たちはデンマーク語を学ばずに同じ言葉を話す人たちと固まって独自のグループになり社会から孤立していきました。
彼らはデンマーク語を学ぶ気もなく、当然デンマーク社会に適応できません。
さらに一部の人は、その人たちの宗教や習慣からくる特別な例外をデンマークのもともとの文化や習慣を無視して政府に要求したりしました。
確かに、文化的にどうしても受け入れられないデンマークの習慣や文化があるのは仕方ありません。
でも、何もかも自分がもともといた国と同じようにできると考えるのはいくら何でもおかしな話です。
もちろん、私たちデンマーク人はそういった要求でもこたえられるものはできる限りしてきました。
ただ、中にはデンマーク社会に全く適応しようとせずに権利だけ主張する人たちとの問題がいくつも起きてしまいました。
デンマークではこのような問題がいくつも重なりあって、国民の不満がたまって結局移民にとても厳しい国になってしまいました。
その結果、私の夫でさえもビザを取るのが難しいほどです 汗
正直結婚相手すらも普通に自分の国に連れていけないのはいくら何でもって思ってしまいます。
でもそこまで厳しくなってしまうほど事態が深刻になっていたということでもあるのです。
これから移民をたくさん受け入れる可能性がある日本はどうでしょうか?
日本はもともとかなり外国人にやさしすぎる国です。
何かできなくても「外国人だから」でだいたい済んでしまいます。
時にはちょっと普通に考えたらいけないことをしてしまってもそれで何とかなったりします。
私はこれがとても嫌なんですが (>.<)
このことについては以前にもこんな記事を書きました。
このようなケースはちょっとした小さなことではそれで済むかもしれません。
それでも、こういったことを放っておくとどんどん大きなところにも問題が広がっていきます。
結果、日本なのに日本人はダメで外国人は大丈夫なものという変な例が生まれてしまったりします。
中にはそれが法律にまでなってしまうのは恐ろしいことです。
その例の1つがヘイトスピーチの規制でした。
一部の人の主張は「日本や日本人死ね」は大丈夫なのに「○○人死ね」とか「○○人出ていけ」がダメなんだそうです。
その結果このような主張が拡大されて他国へのちょっとした批判や注意にはすぐに差別と騒がれる一方、日本人への差別は言いたい放題なんてことになってしまいます。
今の甘い考えで移民を受け入れては、このタイトルのような「日本人<外国人」という状況が生まれてしまってもおかしくありません。
それと忘れないでください。
デンマークも最初は「このくらいなら大丈夫だろう」という考えで様々な問題を放置した結果が今の状況なのです。
特にデンマーク語はかなり難しいので、移民を受け入れてからしばらくはなかなかできない人がいてもほとんどの人が仕方がないと思っていました。
それでも日本は移民をたくさん受け入れた当時のデンマークと比べても、今の他のヨーロッパの国と比較してもかなり外国人に甘い国です。(移民の受け入れとかではなくて、単純な外国人への扱いという意味です。)
習慣や文化どころか言葉に関してもそれが言えると思います。
私は今の日本は外国人に日本の文化や習慣を学ばせるよりも、日本人のほうが外国人の受け入れのために外国語を学ぶべきという空気のほうが強いと感じます。
例えば、外国人に駅で自分の言葉が通じないと言われたらどうしますか?
駅の案内の人に外国語を学ばせるんですか?
それよりも、そういった外国人に日本語を学んでもらう施設や仕組みをもっと作るべきなんです。
実際、デンマークは外国人がデンマーク社会に適応するための施設や仕組みがたくさんあります。
移民に関してはデンマークなどいくつかの国が経験した問題を例として学べるので、日本には同じ失敗をしてほしくありません。
私は日本に外国人を入れるなと言っているのではありません。
だって私も日本では外国人ですし 笑
それに私のように日本が好きな外国の人がもっとたくさん日本に住んでくれるのはうれしいことです。
同じく、デンマーク社会に一生懸命適応して暮らしたいと思う外国人の人にはもっと入りやすい制度に戻ってほしいと思っています。
そして私のように日本に住みたい外国人やもうすでに住んでいる外国人は、私自身も含めて日本の社会や習慣に可能な限り適応するよう努力するべきです。
本当に日本人は優しくて真面目な人が多いです。
でも、こういった難しい問題はやさしさだけでは解決しません。
やさしくしてれば相手も分かってくれるはず、黙っていてもいつかは相手が分かってくれるはずというのも日本人同士でしかほとんど通じません。
だからこそ、日本に住んでいる外国人がとても日本ではやってはいけないようなことをしているようなときは「外国人だからしょうがない」と無視せずに注意することがこれから数年先のお互いのためになると思います。
グローバル化とは、相手の国を知ることであると同時に相手に自分の国のことを知ってもらうことでもあるのです。
そして、他国に移住する際は自分の国や文化を大切にしながら相手の国に適応する努力をするということにつながるのです。
なんか今日はとても重いことを書いてしまいましたが、今回は私のこれまでの人生での経験や考えをもとに書いてみました。
1.日本より先に多くの外国人を受け入れた国の国民という立場
2.外国人として日本に住んでいる立場
3.これまで数十か国を訪れた経験
4.日本を大切に思う気持ち
5.多くの外国人と日本人が日本で一緒に楽しく生活できるようにという願い
この5つです。
これからも日本ではどんどん外国人が増えていきます。
だからこそ、外国人も日本人も日本という社会でみんな仲良く幸せになれるように私も小さなことから努力していきたいと思います p(^-^)q
それでは次回もよろしくお願いいたします。
おやすみなさい。