在日外国人の苦悩:名前編
こんばんは。
サブローです。
他の記事でも書いているように、妻は本当に良く日本に適応していると思います。
それを見るたびに私もいざデンマークで暮らすとなったとき、どれほどむこうの文化や生活に適応できるか時々不安になります 汗
その一方、そんな妻も非常に日本で面倒臭い思いをしていることが幾つかあります。
その一つが名前です。
妻の本名はデンマークでも非常に珍しい名字で、ミドルネームも含めると本名がとても長いです。
なにかに申し込むときもフルネームで書けと言われると、日本の申し込み欄にはスペースが足らないなんてこともしょっちゅうです... 苦笑
妻はせっかく結婚したのだから私の苗字も名前に入れたいと言ってくれています。
その気持ちはとてもうれしいのですが、妻の苗字も非常に珍しい名字なので是非残してほしいと思っています。
ただ、今の名前に私の苗字を加えるとなるとまた大変です。
本名がただでさえ長いので、その中のどこに私の苗字を入れるかが難しいです。
おまけに変更したら、パスポートやら書類やらの変更で結婚の時並みに忙しくなるのではと考えるとなかなか踏み切れません 苦笑
と、まあここまでは私たちの夫婦の個人的な悩みでした 笑
もしかしたら、私のように名前がとても長いパートナーがいる方は共感してくれるかもしれません。
ただ、本当に日本でまじめに暮らしている外国人にとってのもうひとつの名前に関する問題はもっと深刻です。
しかも、これは結婚していない人でも起こりうる問題です。
もしかしたら、私の街だけのケースかもしれませんが。
私が実際に見たケースをまずは紹介したいと思います。
以前郵便局でこんな光景を見かけました。
私はもともと郵便物を送るために郵便局に夜遅くでかけました。
大体その時間は、仕事や勉強で郵便物を受け取れなかった人たちが不在通知をもって窓口に荷物を直接受け取りに来る方が多い時間帯です。
そこに、アメリカ人(チラッと見えた在留カードから見えてしまいました 汗)の男性が荷物を受け取りに来ました。
不在通知と一緒に免許証を渡して、郵便局の人が荷物を持ってきました。
※不在通知の受取の際は、必ず写真付の身分証を提出する必要があります。
そこで、持ってきた荷物を前に郵便局の人はこう言いました。
「差出人の名前と身分証の名前が完全に一致していないので、お渡しできません。」
男性はかなりムッとして反論しました。
「いつもは名前からして男性の名前宛てで受取人は女性(しかも日本人)にもかかわらずそのまま配達しているのに、なぜ今回本人が受取に来ているのに、ミドルネームが記載されていないだけで渡せないのか?」
今までその名前宛てに男性の住所に配達した際は仕事で男性が不在にすることが多く妻がいつも受け取っていたそうです。
その男性はどうしてもその書類をその日に受け取りたかったようで、とても怒っていました。
その場の責任者のような人まで出てきて、「とにかく無理です。」とひたすら断られ続けてあきらめて出て行ってしまいました。
私も助け舟を出したかったのですが、かなり男性が興奮していたことと、仕事関係の特殊な発送でしたので(時々間違いが原因て後でトラブルになるので、逐一そばにいて確認する必要がありました)私の手続きが終わったら手伝おうと思っていたのですが間に合いませんでした...。
私もその当事者になりうるケースだけに、助けてあげられずにとても申し訳ない気持ちと情けない気持ちになってしまいました...。
これは最初に私が書いた妻の長い名前とも関係するのですが、日本では色々な申し込みの際に役所関係ではない場合名前が長すぎるためにミドルネームを省略して書くよう言われる場合があるのです。
他にも友人や親せきも、名前が長すぎて宛名欄に書ききれずに省略して荷物や書類を送ってくる場合もよくあります。
在留カードに免許証まで見せて、それでも理解してもらえないのには本当に驚きました。
もちろん、郵便局側にも別人に渡さないようにという規則からでしょうがこれは厳しすぎるのではないでしょうか?
妻の荷物を夫が取りに行って断られるならわかりますが、外国人の名前に関するこういったトラブルは世界との距離がどんどん近くなってきている今の時代に合った対策を考えてほしいものです。
この規則がどこの郵便局でも100%適応されているとしたら、ミドルネームを省略して送られた荷物を自宅で直接荷物を受け取る時間の余裕がない人は、永遠に荷物を受け取れないということになります...。
私はこれまで日本の色々な街に住んできました。
確かに街によって郵便局の対応も様々でした。
ただ、このケースは首都圏のかなり大きな街の一番大きな郵便局で起きた出来事でした...。
それ以来、妻のミドルネームが省略された荷物の不在通知が来た場合は、必ず窓口に行かずにどちらかが確実にいる一番遅い時間帯に再配達を頼むようにしています。
もしかしたら読者の方やそのパートナーの方も経験があるかもしれません。
もしかしたら、たまたま私の行った郵便局だけの問題かもしれません。
そうであってほしいです。
こういった不便なところを理解して少しづつ変えていくことこそが、小さい事ではありますが本当に国際社会を理解するというところではないでしょうか?
日本に住む外国人の生活について考えるうえで、起こりうる身近な問題を書いてみました。
それでは次回もよろしくお願いいたします。