This is a pen ~デンマーク人と日本人の国際結婚ブログ~

日本人(男)とデンマーク人(女)夫婦の日本とデンマークでの生活。

デンマークの教育事情の現実

こんばんは。

 

マリアです。

 

最近日本でデンマークの教育がとても素晴らしいという話を聞きます。
私は日本の学校に通った経験がないのですが、夫やその周りの人の学生時代の話しを聞いたりして色々比較をしてみました。
それと私の母がデンマークで教師をしていた時期もあるので、その時の話などを基にデンマークの教育についてここで書いておこうと思いました。

 

というのも、本当に日本ではデンマークの教育現場について過大評価がされすぎているのです。
他人のものが羨ましいとか、自分のものよりもよく見えてしまうのは誰でもよくあることです。
それと、デンマークが小さな国ということもあって実際にデンマークで教育を受けた人からの情報なども少ないのもあるでしょう。


あってもホイスコーレなど大学などが殆どだと思います。
どちらも義務教育ではないですし、特にホイスコーレは補助期間的な意味が強いです。

お金を払えば誰でも入れるし学位もありません。

もちろん学位や成績だけが勉強ではありませんが、日本との教育で比較するなるとちょっと違う気がします。
日本ではデンマークを含めた北欧のブランディングなど宣伝もあって、良い情報ばかりしかあまり出てこないのかもしれません。
私は自分とその周りでデンマークの教育現場の問題をたくさん見てきたので、今日はよくデンマークの素晴らしいと言われている教育現場をいくつかに分けて解説してみたいと思います。

 

1.デンマークの先生には残業がない
教師をしていた母など周りの経験から言うと、正確には学校内では定時を過ぎたら仕事をしないという言い方が正しいです。
母は自宅に戻ってからも夜遅くにテストの採点や準備などをしているところを何度も私は見ています。
後は仕事を時間外に持ち込まないようにわざと適当な授業をする先生もいます。
ただ、日本のように部活動の担当みたいなものはないのでそれを考えれば日本よりも時間外で仕事をする量は少ないかもしれません。

 

2.デンマークの学校では試験がほとんどない
今のデンマークでは早くて6〜7歳から年4回位試験があるところもあるそうです。

日本で成績のために試験を受けようになるのは公立なら中学校1年生だったはずなので、12〜13歳の間ですよね。
私の時はどうだったかあんまり覚えていません (^-^;)

比較すると日本の方が試験が少ないんじゃないですか?

 

3.デンマークの公立学校では先生1人に対しての生徒の割合が少ない少人数制
確かにそういうところもあります。
でも、私やその周りの学校は先生1人に対して生徒は30人以上のクラスも結構ありましたよ。
それに、日本の公立学校でも人口が少ないところは先生1人に対して生徒は10〜20人くらいのところもあります。
これは子供が育った場所の人口にかなり影響されるので、デンマークの子供みんながそんな少人数で授業を受けているわけではないと知ってほしいです。
それに日本でもそうしたければ、人口が少ない所に行けば公立学校でも少人数制で授業が受けられます。
まあ、家庭の事情など難しいかとは思いますが…。
デンマークも首都から離れればそういう環境が増えるのは同じです。

 

4.デンマークの学校では進路指導が充実している
クラスの担任の先生とは別で、進路の相談に乗ってくれる部門の先生がいる程度です。
日本にはないのかもしれませんが。
正直そこまで重要じゃないです。
何よりも、自分の将来は自分で決めるものですからね。

相談しても自分のことだから自分で決めろって言われるだけです 笑

 

5.デンマークの学校では自主性を大事にした教育で生徒がイキイキしている
私の周りではそんなのきいたことありませんよ 笑
私の夫と同じく「授業めんどくせー」って言いながら友達と会うために学校に来ている人ばかりです。
学校が好きな人も中にはいますけど、大体の人にとって学校って友達と会うとか部活みたいなスポーツ以外は面倒なものじゃないですか? 笑

それに、デンマークの学校には部活がないのです… (。-_-。)

 

6.デンマークでは先生にも生徒はちゃんと意見が言える
夫やその周りに聞く限りでは日本でもふつうにできるんじゃないですか?

まあ先生に嫌われるリスクは高くなりますが。
それにデンマークでも意見を言う生徒を先生が嫌がれば、そのせいで成績が低くつけられたりなんて普通です。

私は何度も経験があります o(`ω´ )o

 

7.デンマークではほとんどの人が英語ができるようになっている
確かにその通りです。
デンマークの英語教育は世界でもトップレベルです。
でも、日本の英語教育はそもそも比較対象にならないと思います。
なぜかというと、日本は大学受験の英語が最終的なゴールになるようになっているからです。
だって、日本の英語を高校まで真面目に受けて喋れるようになる人もいないし、そもそも英語の先生だって英語を教えているのにちゃんと使えない人だって結構いるそうですからね。

実際に日本の高校や中学校の英語の先生と英語で会話をした経験から言うと、難しい単語や言い方を知っていたりする割に発音が聞き取りにくかったり喋りが下手な人ばかりでした。
それでも試験で使えるテクニックや文法などを教えたりは私を含めて英語ができるだけの人にはできません。
日本の英語教育は夫やその周りから聞いただけで、日本の英語の授業は受けていないのでこれ以上は言えませんが。
とにかく、デンマークの英語教育は英語を使うためです。
一方日本は大学受験などの試験に通るためなので、同じ英語でも目的が違うので比較できません。

 

8.少なくとも私が見学したデンマークの学校は素晴らしかった
当たり前です。
外部の人に見学させるような学校は良いところを見せるために、ちゃんとしたところを選んでいます。
夫曰く日本でも授業を生徒の両親や、別の人が視察に来るときは先生のやる気も違ったりするのは普通だそうです。
デンマークも同じです (>_<)

他の人が見学に来た途端、やる気のない先生が一生懸命授業を始めたのでとても驚いたのを覚えています 笑
正直私のいた学校を普通に見学しに来ていたら、やっぱり日本はこのままでいいやって思うくらいだったと思いますよ 汗

ちなみに、私のいた場所はコペンハーゲンでもかなり落ち着いた方の良い地域の学校です。

決して荒れた地域の学校じゃありませんよ。
このようにせっかく見学しに来ている人をガッカリさせないように、明らかに学校側の見せたいものを見せるという思惑が入っていると考えていいと思います。

特にわざわざ外国から見に来た人がいるとなればもう普通以上に頑張るはずです 笑

見学に来た人がデンマーク語が分かればもう少し違うとも思います。


私はこのようなデンマークの教育事情に関して日本で発信するには、私など実際の義務教育をデンマークで受けた人やその親に聞くのが一番公平でリアルな情報を得られると思います。
良い点も悪い点も正直に伝えられると思います 苦笑

だって、ツアーだったら散々テレビやネットのメディアでポジティブなイメージを宣伝しておいて見に行った学校のひどい現実でガッカリさせるわけにはいきませんからね 汗

ツアーの主催者とかメディアの関係者みたいな人ではない公平な一般の人に聞いてください。

それと、過剰なデンマークをほめるメディアなどのせいで憧れを持ちすぎている人が質問するとガッカリさせないように「そ、そうだね…。」って答えてしまう場合もあると思います (p_-)

相手が初対面の人なら私もそうなってしまいそうです 汗


私の母親は以前は教師をしていたので、どうしてもデンマークの教育事情で実際のリアルな声が知りたくても見つからなかったら私経由で聞いてあげますので教えてくださいね。
正直視察や見学目的で見に行く学校から得た情報で、周りの学校も同じにされては困ります 汗

あと、私の世代ではホイスコーレは決して「デンマークのふつう」ではないですからね!

以前も書きましたが、二つの大きな街の学校に通って多くの友達と関わってきましたが私の周りに通っていた人は1人もいません。

私自身デンマークの公立学校で教育を受けてきた者として、日本のデンマークの教育事情を持ち上げる記事には違和感しかありません。

もちろんデンマークの教育にも良いところは多いのですが、日本の記事は本当に大げさすぎるんです。

環境が変われば、良いところも悪いところも違ってきます。

詳しく説明すれば、デンマークの良いところもたくさん説明することができます。

日本も同じではないでしょうか?

日本だからこそ起きる問題、日本だからこそ起きない問題、良いところ、悪いところが混ざっているのが普通です。

そして、それぞれの良い点や悪い点を公平に見て、今の環境から少しづつ良くしていくのが良いと思います (o^^o)


最後にデンマークの教育で1番素晴らしいところを書きたいと思います。

これは日本だけでなくほとんどの世界の国にもデンマークの教育の事で誇りを持って言えることがあります。

それは、デンマークでは学問のためにお金で悩む必要はないということです (^-^)v
日本では何度も聞きましたが、医者などの特殊な仕事につくためには努力以前にお金の部分がかなり重要となっているところです。

私はデンマークの教育制度で日本にも導入した方が良いものはそこまでないと思いますが、教育の費用の部分だけは日本に限らず同じくらい豊かな国には環境に関係なくできることだと思っています。

 

それでは次回もよろしくお願いします。


おやすみなさい。

 

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