日本人、デンマーク人、英語を学ぶそれぞれの理由と意味
こんばんは。
マリアです。
街を歩いていたり電車に乗っていると、本当にいろんなところで英語教室とか英会話教室とか英語塾といった看板やポスターを見かけます。
日本に来て「英語」、「英会話」という言葉を覚えてから、あまりに英語関連の教室や塾などの宣伝が多いことに本当に驚きました。
以前夫も「英語学習について」という記事で日本人と英語について書いていましたが、今度は日本に住む外国人と英語が話せる2つの立場としてこのことについて考えてみました。
まずはデンマーク人と日本人が英語を学ぶ理由とその意味を書いていきたいと思います。
1.デンマーク
・別の国の言語を学ぶことは非常に良い経験となる。
・仕事や住む場所などの選択肢が広がる(デンマークは小さい国で周りの様々な言語を扱う国と関わる機会が多いため)。
これだけ読んでいると英語じゃなくてもいいはずなのに、どうしてデンマーク人は英語がみんな話せるのかとなりますよね。
ではなぜ色々ある言葉の中から英語を選ぶのか?
①すぐ近くに英語を話せる国が多い(特に英語はデンマーク語の影響を受けている部分もあり、学びやすい)
②ここ数百年ずっとイギリスがデンマークや北欧に与える影響力が大きかったから。
③他の言語と比べると結局英語になる
他の北欧の言語は、似ているところが多いのですがその国に住むようなことがない限りわざわざ学ぶほどではないと思っています。
ドイツ語も英語と同じように授業があるので学べますが、文化的というか歴史的というか難しいですがそこまで好きではない人が多いです。
ちなみにスペイン語はかなりの話者もいて大変便利です。
ですが、デンマークとは文化的にも実際にも少し距離があります。
同じくフランス語もとても影響力がありますが、デンマークでは言葉に独特なクセを感じる人が多いこともあってかそこまで人気がないです。
というわけで、消去法で英語が残るわけです 笑
それと、ここ数十年の間でヨーロッパの大学を卒業しているレベルの人たちはほとんど英語が話せます。
また、デンマークの会社も全てとは言いませんが日本以上に多くの会社が周辺の国相手にもビジネスをする必要があります。
そういった場合においてヨーロッパでのビジネスや勉強においての便利な言葉として考えられています。
2.日本
・入学の試験
特にこのことで驚いたのは、誰一人として大学に入る試験のために英語を勉強しても実際に話せる人がいないことです。
それにもかかわらず、英語の点数が通常の2倍扱いの大学があったりすることには本当にびっくりします。
もうこれは英語とか言葉というよりは完全に試験でしか使えない道具ですよね。
・グローバル化で英語は世界語だから?
これは確かに一部は正しいかもしれません。
ただ、話者の人口などで考えると中国という隣の大きな国があるのですから中国語は同じくらい重要ではないのですか?
ヨーロッパ人が英語を学ぶ理由の一つに近い国の言葉というものが大きいと思います。
近くで一番話者の多い言葉を話すだけで、世界がかなり広がります。
日本にとってのそういう言葉は中国語ではないでしょうか?
中国語の教室は英語の教室に比べると大分少ないように感じます。
また、デンマークと比較して日本は人口も国の広さも十分にあります。(特に山がないデンマーク人にとっては日本の山がとても羨ましいです (>.<))
実際世界と比較しても技術も高くて食べ物や歴史的な観光スポットも十分にあります。
人口が減ってくるという悩みはありますが、これだけの技術と真面目な国民性がありますから必ず何とかなると私は信じています。
これだけの経験が一つの国でできる日本で日常生活で英語が必要になることってほとんどないはずです。
・アメリカの存在
日本は戦争に負けて以来アメリカに相当影響されているところもあるので英語を学ぶ理由の一つはアメリカの存在もあるかもしれませんね。
・観光のため
最近よく聞く「おもてなし」の影響なんでしょうか?
外国人観光客が増えるから英語が使えないといけないという人がいます。
こんな統計があります。
これを見ると、日本に来た外国人旅行者全体に対して英語が母国語の人が占める割合は20%以下です。
英語圏の人にもっと来てもらう努力も必要ですが、既にたくさんの人が来ている中国語圏からの観光客に対するサービスの向上でもかなりの経済効果が期待できる気もします。
それに、私は街の看板などは必要最低限はもう英語でほとんど書かれていると思います。
それよりも、日本語/英語の表記だけのところに他の言葉を増やしたりなどしてみることが有効だと思います。
どうでしょうか?
日本人全員に英語が必要でしょうか?
学生時代から10年近く英語を勉強して、グローバルとかおもてなしという言葉でさらに英語の重要さを色々なところで言われることで、必要以上に日本の人は焦らされているだけに感じます。
もちろんこれから英語が必要な未来が想像できる人、必要な人は日本の学校や塾で学ぶような試験の道具ではなくて言葉としてしっかりと学ぶ必要があります。
※いずれ偶然外国人に道案内するかも..とかが心配な方はそんな見知らぬ人を助けたい親切な心だけで充分です。それ以上英語は必要ありません。身振り手振りで大体何とかなりますし、スマートフォンがあります! 笑
夫に聞いた話では外国人に道案内するような形式の問題やテストがあるそうですが、会ってすぐの一瞬のことのために自分の大事な勉強の時間を何年も使うのはさすがにもったいないと思います。
本当に親切な国民性からだとは思いますが、それでも学生は他に勉強するべきことがたくさんあります。
たしかに、仕事の内容によっては日本語だけで何とかならないものもこれからはいくつもでてくるでしょう。
でも、すでに自分に専門的な知識と熱意があれば今からでもいくらでもカバーできます。
私の夫も英語どころかもとは勉強や学校そのものが大嫌いな人だったそうですから 笑
実際独学で20歳を過ぎてから学びなおして、今は仕事でも毎日英語を使っています。
とにかく、私は日本人の皆さんに英語が本当に自分にとって必要なものかをはっきりと見直してほしいです。
実際日本人のほとんどが英語を使う必要がないのに、英語を無駄にしかも間違った方法で学ばされているために英語への必要以上な憧れやコンプレックスにつながっているように思います。
英語は自分の考えや能力を表現する言葉でしかありません。
英語ができる=すごいなんて思わないでください。
言葉を学ぶよりも相手に伝えたい自分の意見や知識を持つことの方がもっと大事なことです。
まず個人や国家の内面や能力を磨くことが言葉を超えた世界中で通用する魅力につながると思います。
それでは次回もよろしくお願いします。
おやすみなさい。